相性って何だろう
昨今耳にすることも多い”婚活”というワード。
”結婚活動”、ですよね、フルで言うとなんか変な感じですが・・・
少し前までは、自分で自分に合う相手を探しに行く、みたいに自ら動くって感覚は少なかったのではないかと思います。職場の環境などで出会いの場が少ない方々にはだいぶ前から馴染みのやり方だったかとは思いますが。
自分から活動するからには、選ぶ、という行動がまずあります。
その時に注目されるのが、相性です。
最近よくAIがマッチングするサービスの話を聞きます。
利用するサービスによってAIに学習させる項目や要素は様々なのでしょうか。まあ、相当膨大な要素の聞き取りがあるんだと思います。
昔のお見合いだったらお見合い前に与えられた情報はとても限られていたでしょう。
相手の年齢、職業、学歴、家族、住所、などでしょうか。
そう考えると今のAIを駆使したマッチングは至れり尽くせりのようにも見えます。
でも、そもそも相性というもの自体が、一言では言い表せないものであり、ある意味生き物のようなものであることを私たちは知っておかなければいけないと思うのです。
これは私が占星術を学んでいることによって気づいたことなのですが、パートナーとの関係がうまくいくかどうか、相性は大きく3段階で見るといいと思います。
①まず最初にとっかかり、生物人間として本能的に惹かれるか、好感を持てるかの相性。
②次に、結婚など長く一緒に生活をする時に出てくる、素の自然な状態に違和感がないかの相性。
③そして最後は、自分自身。
①、②、までは言うまでもなく誰もがすでに気にかけていることかもしれません。
が、③はどうでしょうか。
私自身最終的に行き着いたのはこの③の部分なのです。
占星術では生まれた瞬間のホロスコープを作成して、その人自身がどんな性質を持っているか、どんなふうに生きていこうとするか、などを想像することができます。
そして相性を見る場合は二人のホロスコープを重ねて、相性を見ることもできます。
その場合も①的な相性と、②的な相性を見ることができます。
ですが、結局最後に行き着くのは自分自身の出生図、つまり自分自身の中の調和や矛盾というのが一番注目しなくてはいけない要素なんだなというのが分かります。
自分自身の中に葛藤が多い場合、それはやはり対人関係にそのまま投影されます。
つまり、まさに自分自身が、対人関係がうまくいくかいかないか、の原因、根拠であるということなのです。
極端に言えば、自分自身の問題が強く葛藤を抱えたままであれば、相手が誰であっても関係が難しくなるかもしれません。(またはうまくいかない相手ばかりを選んでしまうということにもなるかもしれません)
ここに気づくことはまず第一歩。
でもその先には希望があります。
人は成長する。
私が学んだ心理占星術では常にその成長という未来から光がさしています。
出生図がどんなに困難に見えても、本当に人は成長します。これは自分自身体感的に思うことです。(私自身が十分に成長しているということでは全くありませんが・・・)
自分の出生図は、生まれた時点から少しずつ成長を続けて今に至っています。そして今の星は、動きながらその成長の助けとして、時には厳しく、時には優しく、導いてくれます。
だからとにかく、人との関係性は、相性とはいえ、自分自身そのものであるということに気づくと少し違った視点が持てるようになるかもしれません。
タロットのこのカップの2、盃を交わし合う二人の関係は、ここから始まるのです。
二人で成長を続けていく、変わり続けていく、さまざまな出来事に出会いながら。盃の水を分け合える限りは二人は繋がっていける。
日々それぞれの世界を生きながら、時にそれぞれの思いを交換しあうことが大事。
片方だけが水を与え続けては片方だけ盃が乾いてしまいます。
自分の盃の水は自分で汲んでくることも大切なのでしょう。それが自分を内観し、成長することなかもしれません。
パートナー探し、相性の良し悪しについて考えようとするとき、まずは”自分”について知ってみるのはいかがでしょうか?
という提案です。