風とともに吹き抜けた何か(辻占を見て)
先日テレビで見た辻占という占い。
日本に古くからある占い(万葉集にも記載があるとか)で、夕刻、交差する道に立って通りすがった人の言葉を聞き、それをもとに占うというもの。
夕刻の三叉路には、神様の声が聞こえてくるというのがもともとの起源らしい。
今のやり方は、人の声を聞く、というのではなく、くじを引いて出た数をもとに、三叉路に立って、例えば3を引いたなら、3番目に自分の前を通り過ぎた人の特徴などをできるだけ覚えたり書き留めたりしてそれをもとに占うみたい。
私にとっては聞いただけでワクワクするような占い方。
だってまるで偶然通った人そのものが、神の言葉を伝えているなんて!
考え方タロットと似てるし。
その辻占で思い出したのが、一昨年の夏の終わり。
神戸の友人の家で、タロットカードに劇的に惹かれてから、こちらに戻ってきて、なんか占いってどうなんだろ…と、今までほとんど占いに興味が無かった私も考えるようになり。
タロット習ってみたいけど、どうしようかなぁ、などうろうろ考えていた頃。
そういえばお金を払って占いなんてしたことないから、ちょっと中華街でも行ってみようかな。と何となくで入ってミニ占いみたいのをしてもらった。
今思うとあの人が使ったのはルノルマンカードで、あとは手相。
体験としてはまぁ、初めてだったし興味深々だったしワンコインで気軽に楽しんだだけだった。
けど、そこを出て街の外れまで何となく歩いて行ったところ、メインストリートに交差して狭い路地がまっすぐ伸びた場所があり、何となくそこで立ち止まった。
すると、その路地から風がバァーッと吹いてきて、風はまるで私の体の中を通って過ぎていくようだった。
その時、何となく、私もしかして占いの世界に入っていくのかもしれない。と予感みたいなものが浮かんできたのだった。
それは風が持ってきた声であったかも、と今思った。
確かにあれは夕刻。
その景色と風を何故か今でもリアルに感じられるくらい印象深いもの。
思えば風は、いろんな大事なメッセージを私に伝えてくる存在。